「リモート・ビューイング」とは「遠隔透視」のことです。つまり、はるか遠くにある対象物についての情報を得る技術です。 この技術はアメリカ陸軍やCIAが、情報収集テクニックとして開発した極秘の軍事技術でした。敵国に潜入することなく軍事情報が入手できたといわれています。 その研究は1970年代に始まりました。当時、ソ連などの東ヨーロッパ諸国では超能力者を使ったスパイ活動が喧伝され、アメリカはそれに対抗するため超能力研究を始めました。 CIAの研究は、カリフォルニアにあるスタンフォード研究所で行われていました。ここで遠隔透視の研究に従事していたのがインゴ・スワンという超能力者です。 彼は、遠隔透視は五感と同じようなものととらえ、自分が遠隔透視する際、どういったプロセスを経るのか、自分自身を使って研究しました。そして、その技を普通の人に応用することを考えたのです。 実際、スタンフォードの研究員をトレーニングすることで、だれでもリモート・ビューイングが可能なことがはっきりしました。 そこでアメリカ陸軍は軍人にトレーニングを受けさせ、遠隔透視部隊を編成したのです。 冷戦後、部隊の指揮官だったエド・デームズ少佐をはじめ部隊にいた人たちはこの技術を民間人に教え、またこれによって入手した情報を販売する会社を設立したのです。 軍事用からはじまったリモート・ビューイングの技術は、こうして誰もがマスターできる一般的な技術へと変わってきました。 今、私がこの技術の一番の特徴としてとらえているのは、直感を高めるということです。リモート・ビューイングに熟達すると直感が高まり、頭に浮かんでくる情報に敏感に反応するようになります。これが自分とって必要な情報なのです。 リモート・ビューイングという呼び方は、スタンフォード研究所の博士が科学的に開発された遠隔透視の方法を、それまでの遠隔透視(クレヤボヤンス)と区別するために考え出した言葉です。 |